About 点字一筆式入力 IPPITSU IME
~アプリケーションの概要~
このアプリは視覚障害者を対象としたタッチパネル向け文字入力ソフトです。タッチパネル面を点字枠に見立てて、点字の「点」がある位置を一筆書きでなぞっていき、指を離したところで1文字が入力されます。タッチパネルの外縁を頼りに入力するため、視覚的目印がほぼ不要という特徴を持ちます。
~アプリケーションの導入手順~
以下にアプリケーション導入の流れを説明します。
まず、端末からの音声フィードバックができるように、Android用の日本語音声合成エンジンである「N2 TTS」をインストールします(標準搭載のgoogleテキスト読み上げでも読み上げますが、N2 TTSでの読み上げを想定して開発しております)。
1.Google Playから「N2 TTS」をインストールします。
2.ホームからアプリ「N2 TTS 設定」を起動します。
3.利用規約に同意した後、テキスト読み上げの設定から「KDDILABS N2 TTS」を選択します。
次に、本アプリケーションのインストールを行い、各種設定を行います。
1.本アプリケーションをインストールします。
2.端末の設定の「言語と入力」から、IPPITSU IME にチェックを入れます。
3.現在の入力方法からIPPITSU IME を選択します。
4.ホームからアプリ「IPPITSU IME」を起動します。
5.メニューから各種設定を行います。
以上の設定で、Android上のIMEとしてIPPITSU IME を使用できるようになります。
~アプリケーションの使い方~
文字入力は、点字をタッチしていくのではなく、一筆書きで入力したい文字に対応する点字パターンの点に対応するスポットを通過してくことで行います。文字の判別は、各点字の通過の有無のみにより、始点・終点・経路は問わず、同じ点字を2回以上通過しても、1回の通過と見なすものとしています。
濁音・拗音など前置点が必要な文字は、点字で2マスになることに準じて、2回に分けて入力します。英数字も同様に、数符または外字符に続けて入力するものとし、点字と同様の規則によりかな入力に復帰します。点字で、空白を従えて入力する約物(句読点など)は、1個の空白を従えて入力するものとします。
入力した文字を削除する場合は、画面上部の点字の間をタッチします。空白を入力する場合は、画面下部の点字の間をタッチします。入力した文字を確定する場合は、画面中央の点字の間をタッチします。
また、入力画面を2本の指でタッチすることでこれまで入力した文字を読み上げることができます。
~アプリケーションの機能~
本アプリケーションには、視覚障害者が利用することを考慮した音声と振動によるフィードバック機能を備えています。点字の通過、入力の確定、空白入力、1文字削除のタイミングで、それぞれ異なる音が鳴り、同時に異なるパターンで振動します。また、日本語読み上げエンジンがインストールされている場合、文字・前置点が入力された時点で音声フィードバックさせられます。
本アプリケーションは入力された文字を振動で提示する機能も搭載しています。これは、音声が出せない、または聞き取りにくい環境で使用する際に有効であるほか、盲ろう者が本アプリケーションを利用できるようにするためにも重要な機能です。この機能を使用するときはメニューから「振動モード」を設定しておく必要があります。
~アプリケーションの設定~
アプリ「IPPITSU IME」のメニューから各種設定が行えます。
「サイズ変更」
ここでは入力領域の広さと位置の設定が行えます。右手用の設定では右下の点、左上の点の順で、左手用の設定では左下の点、右上の点の順で画面をタッチすることで、その範囲に点の入力領域を配置します。
設定中にタッチしたまま指を動かして、最適な位置を探れるようになっています。片手で入力する場合は、端末を持った状態で、親指の可動範囲を考慮して、無理なく点をタッチできる位置を設定してください。
「左右位置変更」
ここでは利き手の設定が行えます。点字全体を右寄りに配置する右手用の設定、点字全体を左寄りに配置する左手用の設定を選択できます。それぞれ画面右半分、左半分をタッチすることで設定できます。初期状態は右利き用の設定です。
「形状変更」
ここでは点字の形を変更できます。丸・四角・角丸四角の3種類から選択できます。初期設定では点字の形は「丸」で設定されています。
「振動モード」
ここでは入力した文字の読み上げを、振動によって行えるように設定できます。通常モードでは2本指で画面をタッチすることで即座に文字を音声で再生できましたが、振動モードではアプリが振動だけで文字を読み上げるための振動再生モードに画面が移行します。このモードでは画面が左右2等分され、いずれかをタッチすることで振動による読み上げを行います。再び2本指でタッチすることで入力画面に戻ることができます。通常モードに戻る場合はもう一度メニューの「振動モード」をタッチします。
「点字入力補助表示」
点字補助表示の有無を切り替えます。この機能を有効にすると、画面上には入力候補が列挙され、点の入力状況により候補が絞り込まれます。これにより、点字を知らない方でも点字入力ができるとともに、これを通じた点字学習が可能になります。
「漢字変換」
漢字変換の有無を切り替えます。この機能を有効にすると、単語入力後に決定操作で漢字変換画面に移行します。漢字変換画面では以下の操作を行います。
・上スライド・・・現在表示されている変換候補を読み上げます。
・右スライド、画面右側タッチ・・・次の候補を表示します。
・左スライド、画面左側タッチ・・・前の候補を表示します。
・スワイプ・・・変換候補を決定します。
読み上げは詳細読みにて行われます。詳細読みあげに対応してない漢字については、そのように読み上げられ読み上げがストップします。
漢字変換にはインターネット接続が必要です。
これらの設定は視覚障害者が自身で設定できるように配慮していますが、初回の設定はヘルパーとともに行うことを推奨します。
~制限事項~
・本アプリケーションは絵文字等には対応しておりません。現在入力できる文字は、かな、英字、数字の3種類です。
・振動再生モードにおいて一部の動作に不具合があります。
・漢字変換モードはインターネット接続が必要です。
このアプリケーションは試作段階です。不具合、要望などご意見お待ちしております。
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